丁種封印の再々委託について
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出張封印は便利です。
保管場所に置いたままナンバープレートの交換ができちゃうから。
必ず確認するのは「車台番号」
全然違う車のナンバープレートを外したらヤバイですから(^_^;)
先日、マイクロバスの封印をしました。
車台番号がなかなか見つからなくて難儀しましたね。
エンジンルームは「そこから開けるのか!」と驚きも。
にしても、
一般的な車両の車台番号の場所って、どこにあるのでしょう。
いまでこそ、
エンジンルームの見やすい場所だったり、運転席の下あたりに刻印がされています。
ダンプやトラックだと、前輪の見にくい場所にあったりするんですよね。
泥がついていたり錆びていたり…。
まぁ見にくい!
車台番号を確認できないとナンバープレート交換作業に入れないので、絶対見つけないとダメなんですけど。
交換作業の時は汚れてもいい格好じゃないと。
沿岸部を走るバスやトラックはもちろんですが、融雪剤をたっぷりついたまま走った車両は下回りが錆びまくってたりします。
ナンバープレート取り付け部分の土台もそうなんですが、土台もボルトも腐食していることも珍しくありません。
まず、
取りにくい!
無理やり回せば、ボルトが途中で切れたり、ネジ山が崩れる恐れも。
こわいこわい(´・ω・`)ショボーン
行政書士のさくまさん
CRC556の出番です笑
当然、
手は汚れます。
服も汚れます。
ふと、
この作業は行政書士業務なのか?
単純労働に該当するのでは?(外国人の就労ビザでは基本的に単純労働は不可ですから)
むむむ(/ω・\)チラッー
ただ、お客様・自動車販売店様にとって利便性は高いですよね。
自動車を動かさずにそのままですべてが終わるのですから。
淡々と交換作業をするだけです!
というわけで、
今日は封印制度について少し詳しくお話します。
丁種封印とは?
種別 | 受託者の事業形態 | 委託範囲 | 再委託の範囲(再受託者の事業形態) |
---|---|---|---|
甲種 | ナンバープレートの交付代行者 | 全ての手続 | 日本輸入自動車組合の輸入車ディーラー 丙種以外の指定整備事業者 各都道府県の行政書士会に所属する自動車登録業務に十分精通した行政書士 優良自動車整備事業者 |
乙種 | 型式指定車の新車販売業者 | ・自ら販売する自動車に係る新規登録 ・変更、移転登録 ・再交付、交換、再封印 |
自販連 各都道府県の行政書士会に所属する自動車登録業務に十分精通した行政書士 |
丙種 | 各都道府県の中古車販売協会 | ・構成員自ら販売する自動車に係る新規登録 ・変更、移転登録 ・再交付、交換、再封印 |
各都道府県の中古車販売協会の構成員たる中古車販売業者 (上記から再々委託を受けた)各都道府県の行政書士会に所属する自動車登録業務に十分精通した行政書士 |
丁種 | 各都道府県の行政書士会 | ・新規・変更・移転登録(乙種及び丙種がその名において行政書士に再委託又は再々委託できる場合を除く) ・再交付、交換、再封印 |
各都道府県の行政書士会に所属する自動車登録業務に十分精通した行政書士 |
「乙種」は新車販売業者。大手の自動車販売店さん
「甲種」は中古車販売業者。JU宮城さん
「丁種」は各都道府県の行政書士会。我々行政書士がココです。
行政書士の丁種封印は、宮城県行政書士会が受託者であり、個々の行政書士は再委託されている形ですね。
なので、丁種封印を仕事としてするためには宮城県行政書士会の研修・試験を受けて、一定程度の成績を残す必要があります。
名簿登載後は、行政書士の賠償責任保険(オプションで出張封印をつける)に加入しなきゃないのです。
十分に安全性を担保してから交換作業をしますが、何が起こるかわかりませんからね(/ω・\)チラッ
まず、この表を見ても「よぐわがんね」って感じだと思います。
簡単に言えば「宮城県の封印権を持っていない自動車販売店様や個人の方の新規・移転(名義変更)・変更登録(住所・使用の本拠の位置変更)なら、丁種封印で大丈夫だよ!」ってことになります。
丁種封印の再々委託制度とは?
例えば、東京都に登録する自動車がある場合、
宮城県にお住まいの方に販売したとすると、宮城運輸支局で職員から封印を受けなければなりません。
ということは、自動車を宮城運輸支局まで持ち込むことが必要になり、積載車に乗せて数時間かけて運びますよね。
場合によっては、封印後に東京まで持ち帰ることもしばしばあります。
登録+封印=納車…じゃないんですね(._.)
一旦、車を戻して納車日に改めて陸送することに。
これって、結構負担が重いですよね。
コスト面でもそうですが、車に傷がついたりする可能性もあります。
おまけに書類不備でその日に登録できず、ただ何もできずに帰ることになったケースも知っています。
事前に登録できれば安心ですし、出張封印であれば封印する場所も時間もスケジュールに落とし込むことも可能です。
加えて「再々委託」の制度をを使用すれば、宮城県外の行政書士との連携により書類一式+ナンバープレート+封印一式を送付して、現地でナンバープレートの封印が可能となっております。
極端な話、書類の送付代だけで登録手続きが終わってしまうので(行政書士の報酬等は別ですけど…)
- 行政書士間の再々委託を行う場合は、相手側の行政書士会が丁種封印に対応していること
- 相手側の行政書士が丁種封印を行うことができる行政書士であることが必要
宮城県では既に対応済みです
他県でも順次対応しているようですが、各県によってバラツキがあるので(._.)
当事務所でも提携は可能ですので、お気軽にご相談ください。
現在、名古屋市と富山市の行政書士事務所と提携をしており、宮城で登録して宮城県外で封印をしていただきました(封印後は報告書・車台番号の写真・ナンバープレート取付後の写真を送付いただきます)
確約書と覚書を送付いたします。
確約書等を相互で交わせば、どちらで登録手続きをしても封印までスムーズに終わりますね(^.^)
こんな感じです。
丁種封印封印 確約書・覚書(甲:行政書士さくま事務所版)
行政書士のさくまさん
まとめ
交付された車庫証明を宮城運輸支局で待合せをしてお渡しする際、または宮城運輸支局でナンバープレート取付・職員による封印後に「今日はこのまま納車ですか?」とお客様(自動車販売店様等)にお尋ねすると、「いまからお店に戻ります」とお答えいただくことがよくありました。
封印のためだけに宮城まで足を運ぶことは相当な負担だと思いますが「仕方ないよなぁ」とずっと考えていました。
登録だけ先に済ませて封印は別な日に車を持ち込んで封印する「後日封印」制度が宮城運輸支局では可能です。
この情報も知っているだけでわざわざ積載車で運んでくる必要もなくなるはず。
丁種封印の再々委託制度により、自動車の持ち込み自体をしなくてもいいことは、どなた様にとってもメリットが大きいこと。
あまり知られていないことなので、もったいない話(泣)
通常の丁種による出張封印はもちろんですが、
後日封印、丁種封印の再々委託(宮城登録だけど、宮城県外の行政書士による封印)も上手に活用していただければと思います。
行政書士のさくまさん